なみにきをつけて、シャーリー【ひまむえほん文庫】
こんにちは、ひまむです!
やる気に溢れた2日連続更新!やったー!!!
今回は海つながりでこの一冊です。
「なみにきをつけて、シャーリー」
作・ジョン・バーニンガム
訳・へんみまさなお
名作の多いジョンバーニンガムの絵本のなかでも、私が特に好きなのがこちら。
家族3人で海へやって来て、思うがままに遊ぶシャーリーと、それを砂浜で見ているような見ていないような両親。
それを見開きの画面、右と左にわけて、同時進行で描かれています。
右は砂浜で興味なさげにくつろぐ両親、左は生き生きと遊ぶシャーリー。
でも、シャーリーがこんなに自由に空想の世界に没頭できるのって、たぶんお母さんお父さんがそこで見てくれているからですよね。
そこにいる、見ていてくれてるって、シャーリーが実際のところ考えていなくても、どこか安心感を覚えていて、それがシャーリーを自由にしてくれているのかなと思います。
一見シャーリーに興味なさげだけど、お母さんの小言もなんか良いんですよ。
意外とシャーリーのことを見てないと言えない小言ばっかりなんです。
ほらほら気をつけて!とか、
タールでくつを汚さないでとか。
飲み物いるか3回もきいてくれるのもやさしい。ほっこり。
「もう きいてあげないから……」って 言ってるけど、多分また何度も聞きます。
お母さんってそういう存在ですよね。
(子どもはそれも聞いてない。そういう存在だし)
そしてジョンバーニンガムのさっぱりとしたイラストが、その関係性に絶妙にマッチします。
いや、さっぱりでもないんですけどね!
シャーリーの冒険のシーンなんかは臨場感があって最高です。
見返しが地図っていう遊び心も好きなところ。
シャーリーにはこういう地図も、ちゃーんと頭の中に存在してるんだろうなあ。
それともお家に帰ってからもういちど空想して描いたのかも?
両親から見たシャーリーの姿も見てみたいですよね。
シャーリーは本当はどうやって遊んでいるんだろう……。
私いずれ遠くからこんなふうに全く聞いてもらえない小言を言うお母さんになるのでしょうか。
ではまた、ひまむでした!